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前者の方式ば強烈な熱源のガスバーナーの火力でムース化油を加熱分解して着火しようとする方法である。
本調査研究でも試みたが、油分の着火、それに引き続く燃焼には至らない結果となった。
その原因としては、
?海面に浮いた油を通して海水へ多量に熱を奪われる。
?火炎からの熱放射が小さな面積(本実験では直径10cm程度)であるため、水平方向への伝熱が小さく油と水との加熱分離の効果が低い。
等が挙げられる。
後者の方式としては、SINTEF(ノルウェー)のゲル状ガソリン点火法1)と本調査研究で開発したゲル化油点火法がある。
SINTEFが開発した点火法ば、比較的蒸発成分(18%以下)が残っている原油を燃焼するためのもので、油面上の数ケ所にガソリンをゲル化させた点火剤を配置して、これに点火(ヘリコプター使用)して燃焼させる方式である。しかし、含水率25%以上のムース化油には油水分離の効果が低く、燃焼には至らなかったと報告されている。
本調査研究における点火剤は、化学処理された蒸発成分の少ない油分を燃焼させるもので、以下の条件を満たす処理薬剤をスクリーニングした。
?点火剤は固形あるいは凝固状で燃焼中に型崩れ等により油面に拡散しないもの。
?油水面上に浮き、点火剤は少量であること。
?点火剤の燃焼は持続性があり、かつ点火剤周辺の油を加熱する効果が高いこと。
?強風下(10m/s以下)でも消炎しないこと。
?点火が容易であること。
以上の項目について市販されている薬品から抽出することとした。
供試処理薬剤は液状ゲル化剤2種、粉未ゲル化剤3種、固形燃料1種及び信号用火せん1種である。
また、供試油は本調査研究で使用した原油4種、灯油及び軽油である。

 

 

 

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